※2016年1月20日追記。「各銘柄の保有比率」という観点が抜け落ちていたため、当記事のナンピン目安については再考の余地ありです。「平均取得株価から20%下落したらナンピンしてもよい」はあくまで目安のひとつであり、「各銘柄の保有比率のバランス」も見てナンピンの判断をしていきます。
どうも、南郷です。
今週は株人生初のナンピンを決行したわけですが、新たな課題として「想定株価範囲外での指値をどうするか?」が浮上してきました。
※ナンピン=保有銘柄の株価が取得価格より下がったときに同銘柄を買い増す行為のこと。ナンピンすることで、株価上昇時の売却益増加が狙える。
このタイミングで一度確認しておくことは無意味ではないはずなので、記事にします。
大原則「下限株価以下で買い、上限株価以上で売り」
まず、ぼくが定石としている投資法は、ゆうゆーさんの提唱する「ゆうゆー投資法」です。
ゆうゆー投資法では、「成長ストーリー」と「割安であること」この二つの条件が崩れていなければ、株を保有し続けるというスタンスです。念のため下記引用しておきますね。
ステップ1 :『今後安定して成長すると思われる企業』を複数見つけ、
ステップ2 : それらの企業の株を『割安な価格』で買い、
ステップ3 :『』の条件が崩れない限り、永久に持ち続ける。※引用元⇒私の投資方針と投資手法|ゆうゆー投資法
株価が割安であること。この割安度の判断指標として、ぼくは「下限株価」と「上限株価」を設定しています。
※上限株価⇒以前は「限界株価」としていましたが、わかりやすさを優先し、今後は「上限株価」に統一します。
その企業の成長率と2年後あるいは3年後の予想EPSを割り出し、そこから予想PERを算出します。たとえばぼくの保有銘柄である鳥貴族なら、成長率は30%、予想PER範囲は24〜36なので、下限株価は2,304円、上限株価は3,456円となります。
この成長率の割り出し方ですが、過去数年の売上高や営業利益や店舗増加数などの成長率から平均値を出し、財務健全性も考慮しつつ、あとは妄想力(これが一番重要かも、と最近感じています)でプラスマイナスを調整し、設定します。
ぼくの想定では、成長ストーリーが継続する限りにおいては、下限株価以下で買って上限株価以上で売るということを機械的に繰り返していけば、数年あるいは数十年後には確実に資産が増えている計算になります。
数字に従って機械的に売買する。一見、とても簡単なように思えますよね。
ですが、今回ナンピンを実際にやってみて、「売買のタイミングって意外と難しいな」ということを感じました。
きっかけはフジ・コーポレーション
考えるきっかけになったのは、今回ナンピンした銘柄のひとつであるフジ・コーポレーションです。
フジコーポの想定株価は2,884円〜4,120円。2016年1月15日現在の終値が1,940円ですので、今の株価ならどのタイミングで買っても下限株価以下で買えることになります。
今回のナンピンでは、「このぐらいかな?」という肌感覚で、1,929円で指値を入れ、数時間後に約定しました。
でもこれって、よく考えたらぼくが嫌っているどんぶり勘定と同じではないか?と気づいたんですよね。
今年はどんぶり勘定撲滅キャンペーン実施中ですので、こういった肌感覚による取引は極力減らしていかなくてはいけません。
明確な取引基準(つまり、数値)に従って売買行動をしていきたい。
一打一打の理由が明確に説明できる雀士は強い
少し麻雀の話をしますが、強い雀士というのは、「なぜその牌を切ったか?」という理由を、すべての局面の一打一打について、明確に説明できるものです。
「なんとなく切った」というのはまさにどんぶり勘定です。すべての打牌に理由がなくてはならない。
おそらく株式投資も「すべての指値には理由がなくてはならない」と言えるのではないでしょうか。
そう考えると、今回のフジコーポのナンピン時の指値は、明確な理由がありませんでした。
一体なぜ、明確な理由がなかったのでしょうか?
想定株価の範囲外は霧がかかった世界
ぼくが今回感じたのは、想定株価(下限株価〜上限株価の範囲内のこと)の範囲外での取引は、指値設定が非常に難しいな、ということ。まるで霧の中を歩いているような感覚でした。
ぼくにとっての明確な指標というのは、自分で設定した下限株価と上限株価です。今回は下限株価以下での指値設定でしたが、将来、上限株価を上回る範囲での指値設定の決断が迫られる場面もあるかもしれません。
上限株価においては、上限株価よりも1円だけ高い指値で売ればいいだけなので簡単です。が、ナンピンの指値はそれとは違い、霧の中での判断になるので、とても設定が難しいです。
どうにかこれを、明確な数値に基づいて行動できるようにしたいと考えています。
仮の目安「平均取得株価が下限株価以下の場合、取得株価から20%下がったらナンピンしてもよい」
※2016年1月20日追記。「各銘柄の保有比率」という観点が抜け落ちていたため、当記事のナンピン目安については再考の余地ありです。「平均取得株価から20%下落したらナンピンしてもよい」はあくまで目安のひとつであり、「各銘柄の保有比率のバランス」も見てナンピンの判断をしていきます。
霧の中でも動ける明確な指標が欲しいので、とりあえずの仮説ということで考えてみました。
「平均取得株価が下限株価以下(つまり今回のフジコーポ)の場合、取得株価から20%下がったらナンピンしてもよい」という目安です。
なぜ20%か?という理由を説明します。
ぼくはまだ株式市場に参戦して7週間という初心者の身ですが、保有銘柄の株価の変動を見ていて「数日〜数週間という短期間で見ると、上下10%ぐらいは株価は理由もなく変動する傾向がある」と感じました。
ですが、20%もの値動きは、そうそうあるものではないと感じました。20%の下落というと、たとえばフジコーポなら、ぼくが最初に取得したときの株価は2,272円だったので、1,817円ですね。かなり安いです。
今回は1,929円でナンピンしたので、15%程度の下落でした。このナンピン目安から見ると、まだまだナンピン時期ではなかったことがわかります、、、
仮の目安「20%下落しても、想定株価の範囲内なら原則としてナンピンはしない」
株価というのはよくわからない理由で上下するものですから、想定株価もその変動を考慮して幅をとってあるわけです。であれば、その範囲内での値動きは、たとえ20%の下落であろうと、通常の値動きだと判断するのが妥当です。
ですから、よほどの理由がない限りは、想定株価の範囲内で20%の下落が起こってもナンピンはしない方向で考えています。
というか、20%下落後も株価が想定株価範囲内にあるということは、そもそも相当割高な価格で株を買ってしまっているということですので、そんなことはまずありえないと思いますし、あってはいけないことです。ゆうゆー投資法でいうところの「割安で買う」に反していますしね。
とはいえ、このナンピン目安は試行錯誤の段階ですので、今後変化していく可能性は大いにあります。ですから、とりあえずの方針として設定したいと思います。
麻雀や株式投資で大切なのは、「自分で方針を決めて、自分で実践してみる」ということだと、ぼくは思っています。
「なんとなく」をひとつずつ減らしていく
今回、新たな指標をまたひとつ設定したことで、株式市場という荒海を航海するための羅針盤が強化されました。
こうやって試行錯誤しながら作り上げていく理論が、ゆくゆくは「南郷投資法」になっていくのかもしれません。
今回の記事は以上です。
※2016年1月20日追記。「各銘柄の保有比率」という観点が抜け落ちていたため、当記事のナンピン目安については再考の余地ありです。「平均取得株価から20%下落したらナンピンしてもよい」はあくまで目安のひとつであり、「各銘柄の保有比率のバランス」も見てナンピンの判断をしていきます。