どうも、南郷です。
この記事では、最近ずっと頭を悩ませてきた投資方針の転換について、「南郷投資法」としてまとめています。
まずは今週の成績を見ていきましょう。
配当受領⇒日本BS放送
※今週は売買なし
日本BS放送から配当7,172円受領 (18円×500株=9,000円。税金1,828円)
MS-Japanが5,190円まで上がってますが、売ってません。というのも、投資方針を少し変えたからです。
ぼくのこれまでの投資方針として、独自に算出した成長率から3年後予想EPSを割り出し、想定株価を設定していました。それを今回、4年後予想EPSを採用していくという変更をしました。ここに到るまでにはいろいろな思考過程があったのですが、「2倍になったら半分売り、残り半分はタダ株として保有し続ける」という邱永漢さんの投資方針が色濃く反映されています。
前回の記事にも書いたように、ぼくは最近バイアンドホールドの魅力に取り憑かれており、どうにかして保有株を半永久的に持ち続ける方法はないかと考えていました。
ぼくの投資法のベースである「ゆうゆー投資法」にのっとるなら、想定株価を超えた銘柄は問答無用で全株売却しなければなりません。たとえその銘柄の成長ストーリーが順風満帆であっても、PERが高くなりすぎたと判断し暴落をケアし、全株売却しなければならないのです。
PERを重要な指標として用い、将来の暴落をケアし確実に利確していくこの方法は、ゆうゆー投資法のキモの部分です。ぼくは株式投資を始める前に、ゆうゆーさんのブログを読んで、ゆうゆーさんがこの方針に従って資産を着実に増やしていく様子にしびれました。
現に、かつてぼくが保有していたエニグモは、平均取得株価800円だったものが、最終的には2,000円付近まで上がり、段階的に利確していき、全株売却してしまいました。しかし、2017年11月17日現在では、株価は1,040円と低迷しています。これはゆうゆー投資法に従って取引したため、その後の株価下落を回避できたともいえると思います。
逆に、KeePer技研などは、ゆうゆー投資法に従って「成長ストーリーは継続しているが、想定上限株価を超えたため売却」しました。ただ、Keeper技研の現在の株価は、ぼくが売却したあとも上がっており、もし売っていなければ、と思うこともあります。
また、たとえばアマゾンやグーグルのような高PER銘柄は、ゆうゆー投資法ではとても保有することができません。ですが、もしぼくが株式投資を始めた2015年12月にアマゾンとグーグルを買い、2017年11月現在までバイアンドホールドしていたとしたら、以下のようになっています。
アマゾン 640ドル⇒1,137ドル
グーグル 779ドル⇒1,049ドル
ただ、ゆうゆー投資法とバイアンドホールドは、そもそも主目的が違うようにも感じます。ゆうゆー投資法はキャピタルゲインを、バイアンドホールドはインカムゲインを重視する投資法のように感じるのです。
たとえば、株価100円で配当3円という銘柄があったとします。配当利回りは3%です。この銘柄を10年間バイアンドホールドして、株価1,000円で配当30円になったとしましょう。このとき、表面上は配当利回り3%で変化ないように見えますが、実際は取得株価100円で配当30円。配当利回り30%という高利回りになっています。
もちろん、減配や無配に転落する可能性もありますし、そのリスクヘッジとしてのゆうゆー投資法でもあると思っています。
そこでぼくが考えたのが、
- ベースはゆうゆー投資法(4年後の予想EPSから想定株価を設定)
- 取得株価から2倍になったら半分売る。そのため原則として2単元以上保有する
- 半分売却後はタダ株としてホールド(成長ストーリーが継続する限りは永久保有)
- 成長ストーリーが崩れたと判断したら全株売却
と、このような投資方針です。ほとんどゆうゆー投資法ですが、”タダ株”と”バイアンドホールド”の視点を盛り込んだという意味で、「南郷投資法」と名付けました。
この投資法のいいところは、株価の変動という理解不能な波の中でも、確実に利確できるところです。
100%バイアンドホールド戦略だと、せっかく株価が2倍になっても利確できずに、その後ずるずると株価が下がってしまうのを指をくわえて見ていることしかできません。まさしくエニグモのような感じですね。
ですが、2倍になったら半分売って以後はタダ株として持ち続けるという戦略なら、半分は少なくとも利確できているし、残りは半分はタダ株として気楽に持ち続けることができます。
また、南郷投資法でいくなら、株数は最低でも2単元から購入しなくてはいけません。なぜなら、「2倍になったら半分売る」という視点があるので、1単元だけではその戦略を取れないからです。
この意味では、MS-Japanは1単元しか持ってないので、悩みの種でもあります。新たに設定したMS-Japanの上限株価は6,216円ですが、次回の想定株価更新の前にこれを上回ってきた場合、売るかどうか迷います。その場合、MS-Japanだけは投資方針移行期の例外銘柄として、持ち続けるかもしれません。
これは周知の事実ですが、株式投資で成功するには、できるだけ長く、市場に参加し続けることです。そのためには、自分の性格に合った投資方法で、ストレスがなるべくかからないようなやり方を模索することが重要なのではないかと気づきました。
ぼくはこれまで、ゆうゆー投資法をバイブルとしながらも、どこかでやりにくさを感じつつ、自分の性格に合った投資方針を盛り込んでいきたいと思い続けてきて、今回の記事でそれがようやく明文化でき、一応の満足を感じています。
それではまた来週。
初めてコメントいたします。ゆうゆーさんを心の師匠とするもの同士(僕はだいぶ不肖ですが)、勝手にシンパシーを感じて、ブログ拝読しています。
取得価額から倍になった銘柄をどうするかは今年僕も直面しました。自分が思っている成長ストーリー以外のことで株価が急騰してしまい、高いなと思いつつ全株売却も違うよなあと。結果として精神的に楽にホールドできるよな、優待もあるしという理由で南郷さんと同じ手法を取りましたが、もう少しホールドすることについて突き詰めるべきだったなと今回の記事を読んで思いました。
マイルールについて振り返るきっかけを頂き、ありがとうございました。
コーさん、初コメントありがとうございます。
ゆうゆー投資法が株式投資の入り口という世代は、ぼくも含めて多数いるのではないかと思います。昨今は株高に関するニュースや投資を促進するような声も多数聞くようになり、今後もゆうゆー投資法から入ってくる株初心者は増えてくるのではないでしょうか。かく言うぼくもまだまだ初心者の域を出ないので、自分の納得のいく投資法を確立していかねばと感じます。
ところで、「2倍になったら半分売り、以後はタダ株として保有する」という邱永漢さんの手法は、ぼくはもともとはすぽさんのブログで知った投資手法でしたが、これはかなりぼくの性格に合っていると認識しています。
当ブログ内でも何度か書いていますが、ぼくは株価の波というのは、ある程度は予測できるかもしれないとしつつも、じつは得体の知れない動きをする理解不明な怪物でもあると思っています。なので、この理解不能な波の中でも、確実に半数を利確していき、含み益というフワっとしたものでなく現金という実態あるものとして確保することは、ぼくにとって非常に大きな意味をもっています。有望な銘柄なら、将来3倍にも4倍にもなるかもしれませんが、とりあえず2倍になったところで半数は果実を収穫してしまう。このことは、精神安定剤として非常に大きく、また、タダ株となった以降は、安心して保有していられます。
想定上限株価に達したが2倍にはなっていない場合の対処や、現金比率をどうするかなど、南郷投資法として今後の課題はいくつかありますが、それらの試行錯誤もブログ記事として書いていきたいと思いますので、今後とも当ブログをよろしくお願いします。