どうも、南郷です。今週の成績を見ていきましょう。
口座残高、取引履歴、建玉一覧のスクショ
今週も細かな損切りとエントリーを繰り返した、「入り直し」の週となりました。
1日で損切りになっているトレードが多いのですが、これは以前よりも「早逃げ」を重視しているため、エントリー後に少しでもイメージどおりの動きにならなかったときや、嫌な感じのローソク足が出たとき、すぐに手仕舞いしているためです。
早逃げに徹すると、たしかに1回の損切り額は小さくなるのですが、これのせいで、切った直後に順行してしまう、いわゆる「儲け損ない」が多発してしまいます。そこは仕方ないとあきらめて、逆に「大損しなくて済んでよかったじゃないか」と思うようにしています。
ところで今週エントリーしている1332日本水産ですが、1ポジションのサイズが6万円ということに違和感を感じている読者様もおられると思います。これは次項から説明しますが、「試し玉」だからです。
ピラミッディング(試し玉と追加玉)の練習を開始
ぼくは日々チャートを眺めながら、イメトレと検証を繰り返しています。当ブログに書いているのはぼくがおこなっていることのほんの一部です。チャートを見て「ここで買い、ここで追加、ここで利確」みたいにやっているのですが、これはあくまで練習であり、リアルマネーがかかっていない状態なので、これが実際のトレードでうまくいくかどうかって、やってみないとわからないんですよね。
ぼくが手元に置いている何冊もの「相場ノート」には、これまで検証してきた手法や気づきなどがたくさん蓄積されていますが、その中でも「これは実戦でも使えるかもしれないな」と思うものだけ、当ブログに登場することが許されます。
前回の記事で紹介した「60日線の方向に仕掛ける」というのもその中のひとつで、新プロジェクトで採用予定の重要ロジックです。
⇒【60日線の威力】クラレの往復ビンタから学んだこと。ボックス相場攻略のヒントと南郷のロジックを公開
前置きが長くなりましたが、今週からまた新たなロジック(ロジックというか手法?)をリアルトレードに取り入れることにしました。その手法とは、「ピラミッディング」です。
詳しくはググってもらえればと思いますが、簡単に説明するとピラミッディングとは、買い玉を持っているときに、株価が取得株価よりも高くなったらさらに買い増していく手法のことです。あるいは、空売り玉を持っているときに、株価が建値よりも安くなったらさらに売り玉を追加していく手法です。「増し玉」や「乗せ」などともいいます。
考えてみるとわかりますが、ピラミッディングは一般的な投資家心理からすると、非常にメンタル負荷の高い手法です。たとえば1000円のときに買った株価が1200円になったら、利益を確定するのではなくさらに買い増すのですからね。当然、平均建値は高くなりますし、そこからもし株価が下がったら一気に損失が膨らみ、それまで積み上げてきた含み益がすぐにマイナス転換してしまいます。
ではなぜこんな危険そうな手法を取り入れるかというと、そこには「負け組の逆をやってみようじゃないか」という考えがあるからです。ここでいう「負け組」とは、もちろんぼく自身のことです。
じつは、ぼくはこれまでの投資人生の中で、ピラミッディングをやったことがありません。理由は明快で、「平均建値が不利になる」からです。「わざわざ平均建値を不利にして、もし玉を追加した瞬間に逆行したらどうなる?一気に含み益が削られて、マイナス転換してしまうじゃないか。高くなったところをさらに買い増すなんて、怖くてできない。損切りになるイメージしかない」と、このように考えていました。
勝ちたければ負け組の逆をやれ
ですが、これまでの記事で書いたように、トレードで勝つ方法は簡単なんです。「負け組の逆をやればいい」ただこれだけのことなんです。負け組が買ったところで勝ち組は売るし、負け組が怖くて買えないところを勝ち組は平然と買うんです。
で、ぼくはここのところ、ずっと考えていました。自問自答し続けていました。
「今まで自分がしてきた投資行動の中でも、特にメンタル負荷が高くて、怖くてできなかったことってなんだろう?」と。
そしたら答えが見つかったんです。「あ、買い上がりは怖くて今までしたことなかったな」と。
じゃあ、それをやってみようじゃないかと。頭をからっぽにして、やってみようと。とりあえずやってみて、ダメならそれも収穫じゃないかと。それで試し玉と本玉のアイディアにたどり着き、ピラミッディングの意識をもちながらチャートを見るようにしたんですね。
すると、、、どうやらピラミッディングって、思ったほど悪いものではないようなんですよ。というか、、チャートで検証を重ねるうちに、ピラミッディングはじつは非常に合理的で守備力の高い手法であり、なおかつ損小利大が実現できそう、という結論に至りました。
「一発買い」「一発売り」の怖さ
ぼくはこれまで、ほとんどのトレードで「一発買い」「一発売り」のエントリー方法を採用してきました。これはつまり、1回のエントリーで全玉を建ててしまう方法です。たとえば今は1ポジション20万円ですから、5万円を4回に分けて建てるとかではなく、20万円を1回で建てています。これって、エントリー後すぐに順行して利確まで一直線に伸びてくれればいいのですが、逆行して損切りとなった場合、損失額が大きくなってしまうんですね。仮に損切りを3%とした場合、20万円の3%ですからマイナス6000円です。
では、5万円を4回に分けて建てるピラミッディングの手法でエントリーしたらどうなるでしょうか?1回目の打診エントリー後すぐに逆行して3%の損切りとなっても、5万円×3%=1500円となり、損失金額を抑えることができます。これなら、たとえば3回打診エントリーして3回全部損切りになったとしても、合計損失金額は4500円ですから、一発エントリーでの損切り額6000円よりまだ抑えられていますよね。
ここで賢い人なら当然こう反論するでしょう。
「いやいや南郷さん、よく考えなよ。じゃあ5万円でエントリーして、翌日から順行したらどうするの?10%上がったとしても利益はたったの5000円にしかならないじゃないか。もし20万円で一発エントリーしていたら2万円の利益だったのに」と。
そうなんです。だからこそ、そこでピラミッディングが重要になってくるんです。
試し玉を入れたあとに株価が順行して含み益が増えてきたら、その含み益を背景にしてさらに玉を追加していく。こうすれば、仮に玉を追加した直後に逆行しても、全玉同時に手仕舞いすれば、試し玉の利益が追加玉の損失を埋め合わせてくれるので、差引プラスでトレードを終えられる可能性が高くなりますよね。
文章だけではこの画期的な発見のすごさが伝わらないかもしれませんが、怖いと思っていたピラミッディングは、じつは損小利大のトレードを可能にする手法だったのです。(理論上は)
「理論上は」と書いたのは、いつも繰り返し述べていますが、過去チャートの検証では機能しても、「マネープレッシャーのかかったリアルトレードの最中に、冷静に練習どおりに建玉ができるかどうかは、その状況になってみないとわからないから」です。これはこの半年、実弾トレードの中でイヤというほど味わってきたことですが、実際のお金がかかっていると、チャートが違った形に見えてくるんです。具体的に言うと、自分に有利な形に見えてくるんです。買い玉を持っているなら「この形は上がる形だな。明日は暴騰だ。違いない」となるし、売り玉を持っていれば「これは来週は暴落だ」と思い込んでしまう。
そんな状況を打破するキーとなるのが、もしかしたら今回取り上げた「ピラミッディング」なのかもしれない、そう感じているのです。明日のチャートがどうなるかわからない、そんな中でも、試し玉で損小を実現し、順行したなら追加玉で利大を実現していく。含み益を背景にしてさらなるリスクを取っていく。これは非常に合理的な手法だと思うのは、ぼくだけでしょうか?
投機王リバモアやcisさんもピラミッディングの使い手らしい?
これはピラミッディングを研究していく中であとあと知ったことなのですが、どうやら投機王ジェシー・リバモアや日本人投資家cisさんもピラミッディング手法の使い手だったようです。「だからこの手法は勝てる!」というわけではありませんが、ぼくが勝手に「あ、自分と似たような手法変遷(ファンダ手法で負けてテクニカル手法に移行)だなぁ」と親近感を感じているcisさんもピラミッディングを使っていると知って、自分は間違った方向には向かってないんだな、と少しだけ安心しました。
1ポジション20万円の中でピラミッディングを試す
では、今後どういうふうに現行手法にピラミッディング手法を組み込んでいくか、という部分について述べていきます。
現行手法では元本100万円に対し、1ポジションサイズ20万円とし、最大5ポジションまでエントリー可能、というルールでやっています。そしてこのとき、1ポジションごとの銘柄は異なる銘柄でなくてはいけません。ピラミッディングでは、同じ銘柄に試し玉と追加玉を入れていきますので、これは1ポジション20万円の中で完結させなくてはなりません。
なので、今後はピラミッディングをおこなうことを前提とし、できるだけ株価1000円以下の銘柄にエントリーしていくことになると思います。株価1000円なら試し玉10万円、追加玉10万円というふうに2回に分けてエントリーできます。また、株価500円なら4回に分けてエントリーできますよね。
ちなみに、ピラミッディングは新プロジェクトでも採用するべく検証を重ねているところです。新プロジェクトでは単一銘柄のみを繰り返しトレードする予定ですので、現行手法とは少し違った感じになるかもしれませんが、分割エントリーをしていくという意味では同じです。
新プロジェクト 準備の進捗
今週、新しい証券口座も開設完了し、信用取引口座も無事開設できました。あとは元本100万円を入金してトレード開始を待つだけです。新プロジェクトでのトレード開始時期は年明け大発会を目指しているのですが、個人的に来年の年明けは例年よりもイベントが集中しているため、1月の途中からスタートとなるかもしれません。詳細スケジュールはまたご連絡いたします。
それではまた来週。
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